JR北海道は、ワンマン運転に対応した新型式の737系通勤形交流電車を室蘭本線に投入し、老朽化したキハ143形気動車などを置き換えます。
優しさを感じるデザイン
エクステリアデザインは、「さくらいろ」をイメージした淡いピンク色の塗装が特徴的です。地域の移動手段として通学や通勤で日常的に利用してもらう車両であることから、「優しさが感じられ、知らし見やすく明るく若々しいイメージ」を目指したとのことです。前面部は黒色ベースで、視認性向上のためのアクセントとしてコーポレートカラーのライトグリーンと警戒色の黄色が入っています。
インテリアも優しさが感じられるデザインとなります。乗降ドアは外観と共通の淡いピンク色とされ、座席生地には、北海道内に咲く色とりどりの花をイメージしたドットが散りばめられています(エクステリア・インテリアのイメージ画像など詳細は下の図表を参照)。
ベビーカー利用時も快適
客室はキハ143形よりも19cm低床化され、乗降口ステップの廃止によりバリアフリー化を実現しています。車いすの方が利用できる大型トイレや車いすスペースも設置されます。また、各車両にフリースペースが設けられ、ベビーカー利用や大きな荷物をお持ちの方にも快適に乗車できるよう配慮されます。
座席はすべてロングシートで、2両編成の定員はキハ143形より25名増加します。JR北海道の通勤型電車として初めて、ワンマン運転に対応する装置が搭載されています。環境性能の向上も図られており、主変換装置としてハイブリッドSiC(シリコンカーバイド)モジュール、照明にLEDが採用され従来車両よりも消費電力が低減します。
737系は最初の編成が2022年冬に落成する予定で、2023年春までに13編成26両が順次製造されます。室蘭本線の苫小牧駅〜室蘭駅間で2023年春から運用開始する予定です。2両編成を基本としますが、最大6両までの併結運転が可能となっています。